中古物件を内見する時、売主さんがすでにお引越しをされて、お部屋の中が空っぽの状態(空室)で内見する時と、売主さんがお住まい中の状態(居住中)で内見する時があります。
物件の資料等にも「現況」という項目で記載がされており、「空室」と「居住中」の2種類があります。
それぞれどのような特徴があるのでしょうか?ポイントをひとつずつ見ていきましょう。
目次
「空室」の物件のメリット
【メリット①】売主さんを気にせず、じっくりと内見することができる。
売主さんがお住まい中の状態だと、収納の扉を開けて中をチェックしたり、写真を撮ったりするのが少しためらわれることもあります。
場合によっては「そのお部屋は開けないでください・・・」などと言われてしまい、実際に目で確認できないこともあります。
空室の物件であれば誰の目も気にすること無く、隅々までお部屋をチェックすることができますし、写真も自由に撮ることができます。
売主さんが居住中の物件の場合は内見時間も10〜20分程度のことが多いですが、空室の物件の場合は30分でも1時間でも、納得できるまで内見できる場合が多いです。
一度内見した後に、もう一度見たい!となった場合でも、売主さんに迷惑をかけずに再内見できるのも空室の物件の魅力です。
また、売主さんの目の前では聞きにくい質問なども、空室であれば気にすることなく不動産会社の担当者さんに確認することができます。
【メリット②】内見のスケジュールが調整しやすい。
売主さんが居住中の物件の場合、基本的には売主さん側の不動産会社の担当者も内見に立ち会うケースが多く、①売主さん、②売主さん側の不動産会社の担当者、③買主さん側の不動産会社の担当者、④自分(買主)の4人(不動産会社の担当者が同じ場合は3人)のスケジュールを合わせなくてはならないため、空室の物件よりも内見のスケジュールを組む難易度が高いです。
空室の物件の場合は、売主さん側の不動産会社の担当者は基本的に立ち会わないため、買主さん側の不動産会社の担当者と自分(買主)の2名のスケジュールを合わせるだけで内見することができます。
【メリット③】引き渡し時期の調整がしやすい。
売主さんが居住中の物件の場合、引き渡しの時期が先に設定されていることが多くあります。
というのも、次の住居がまだ決まっておらず、売却ができてから検討するという方が多いからです。
空室の物件であれば、すでに売主さんが次の住居に引越しをされていることが多く、固定資産税や都市計画税、マンションの場合は管理費や修繕積立金などのランニングコストを節約するために、できるだけ早めに手放したいと考えていることがほとんどなので、お引き渡しの時期が調整しやすいといったメリットがあります。
ただし、リノベーションをする場合は内装プランの検討に約1〜2ヶ月、工事に2〜4ヶ月程度かかるため、物件のお引き渡しはリフォーム工事開始直前が理想的といえます。(リフォーム工事は物件の引き渡し後でないとスタートできません)
「居住中」の物件のメリット
【メリット①】売主さんにいろいろと聞くことができる。
売主さんが居住中の物件の場合は、駅までのオススメルートやよく使うスーパー、小学校や中学校のこと、ご近所付き合いなどについて、売主さんに直接確認することができます。
通常の不動産会社の営業マンが把握していないようなリアルで有益な情報を入手できるのは大きなメリットといえます。
特に、マンションの場合などは上下左右のお部屋に住んでいる方の家族構成や関係性などの情報は非常に重要なポイントになるため、売主さん居住中の物件を内見する時には、気になる点をできるだけ聞くようにしましょう。
ただし、売主さんも「売りたい」という気持ちが大きいため、デメリットについてはあまり詳しく教えてくれないことが多いので、全てを鵜呑みにするのではなく、きちんと自分でも第三者の視点で確認することが大事です。
【メリット②】家具が入った状態の広さなどを把握しやすい
空室の物件の場合は、がらーんとした寂しい印象のお部屋を内見することになります。家具などが無いため、実際よりも広く感じることもあります。
売主さん居住中の物件の場合は、ダイニングセットやソファ、テレビなどが置かれている状態を見ることができるので、自分たちが引っ越して家具等を置いた時にどれくらいの広さになるのか、具体的にイメージすることができます。
まとめ
以上のように「空室」と「居住中」にはそれぞれの特徴があります。
空室の物件は気軽に、じっくり内見することができ、居住中の物件はリアルな生活の雰囲気を感じながら内見することができます。
物件探しの際に少し頭にいれておくと良いかもしれませんね。