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住まいの学び場サムネ

【住宅ローン】旧耐震や容積オーバーは要注意!

2023.03.01

近年、住宅ローンの不正融資問題の影響もあり、金融機関の住宅ローンの審査がとても厳しくなりつつあります。

たとえば、今までは旧耐震基準時代(1980年以前)に建てられた築古物件であっても問題なく審査を受け付けていただけていた金融機関が、社内のルールが変更になり、旧耐震基準時代に建てられた物件は一切審査を受け付けないといったケースが出てきています。

戸建物件の場合だと、建ぺい率や容積率がオーバーしてしまっているような違反建築物件も、かなり審査を通すのが難しくなってきてしまっています。

建蔽率や容積率とは、その土地に建ててもよい建物の大きさの制限を表しています。昔はルールが緩かったので、平気で建ぺい率や容積率オーバーの物件が建てられてしまっていました。
当然、大きい家が建てれるなら、その方が良いですよね。
当時はお施主さんもあまり罪悪感なく、制限をオーバーした建物を建ててしまっていました。
(売却時になかなか希望の価格で売れずに困っている人も多いかと思います。)
SUUMO等に掲載されている物件の中にはそのような物件もたくさん含まれています。

不動産会社は物件を売ってしまえば終わり

不動産会社としては、お客様に物件をご購入いただくことによって売上があがるので、旧耐震基準時代の物件や容積率や建ぺい率がオーバーしてしまっているような戸建物件であっても、審査の緩い金融機関を利用して、なんとかしてローンの審査を通そうと努力します。

旧耐震基準時代の物件や容積率・建ぺい率オーバーの物件の方が、物件価格が安いことが多く、お客様のご予算に収まりやすいため、不動産会社としては紹介しやすいといった側面もあります。

上記のような理由から、「旧耐震の物件でもローンが通れば購入しても大丈夫です!」といった適当な案内をする不動産会社(担当者)が多く存在しているのです。

その担当者も、自分の親や兄弟には旧耐震基準時代の物件はオススメしないと思います・・・。

サムタイムズでは首都直下地震のリスクや、資産価値の維持が難しくなるリスクがあることから、原則として旧耐震基準時代の物件はオススメしていません。

不動産会社は物件のお引き渡しさえ終わってしまえば、建物に瑕疵(不具合)が見つかるなどといったことが起きない限り、基本的にはその後の責任は負わなくてもよくなります。

仮に10年後、20年後にお客様が物件が売りづらくて困ってしまっても、当時の不動産会社にとっては「関係の無いこと」になってしまうのです。

ローンの審査が通ったからといって、旧耐震基準時代の物件や建ぺい率や容積率オーバーの物件を購入してしまっても良いのでしょうか?

金融機関の審査基準は更に厳しくなる可能性がある

将来、金融機関の住宅ローンの審査基準が更に厳しくなり、多くの金融機関で旧耐震基準時代の物件や容積率・建ぺい率オーバーの物件は「一切融資NG」ということになってしまう可能性も十分にあり得ます。

そうなってしまうと、将来、何らかの理由で自宅を売却することになった時に、その物件を購入したいという方が現れても、住宅ローンの審査を通すことができず、ローンを組んで購入することができないといった事態に陥ってしまい、物件が売りづらくなってしまったり、大幅に値下げをしなければならなくなるというリスクが出てきます。

今時点で住宅ローンが組めるからといって、安易にこのような物件を購入するのは危険です。

どんな物件であれば検討しても良いのか

基本的には旧耐震基準時代の物件や容積率・建蔽率オーバーの物件はオススメすることができませんが、以下のような条件の物件であれば購入を検討されても良いかと思います。

・耐震補強工事が実施されていて「耐震基準適合証明書」が発行できる物件
・都心のメジャーな駅から徒歩5分以内など、立地条件が非常に良好な物件
・ヴィンテージマンションとしてブランド価値がある物件
・土地の価値が高く、将来更地にしても資産価値が維持できる物件

金融機関もその物件の資産価値がどれくらい高いか?を審査の時には見ていますので、上記のような物件であれば、ローンが通せる可能性が高くなります。

戸建の場合、将来土地として販売するのであれば、現状建っている建物が違反建築物であっても、基本的には問題はありません。

「古家付きの土地」という形式で売却することができます。

まとめ

10年後、20年後に金融機関の住宅ローンの審査基準がどのように変わっているかは、誰にもわかりません。

今、住宅ローンの審査が通ったからといって、将来も同じ金融機関で住宅ローンが組めるかどうかもわかりません。

不動産会社の担当者の言うことを鵜呑みにして購入してしまうのではなく、是非、上記のような長期的な視点も忘れずに、物件探しに臨むようにしましょう!

もし「私が今検討している物件は大丈夫?」と心配になられた方がいらっしゃいましたら、遠慮なくご相談くださいね。