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住まいの学び場サムネ

未公開物件って本当に存在するの?

2022.10.24

住まい探しをしているとよく「未公開物件です!」とか「未公開物件多数あります!」などという言葉を見る機会も多いと思います。

未公開物件】って、なんだかすごく魅力的に聞こえるワードですよね・・・

ついつい問い合わせてみたくなる気持ちも、よく分かります。

実際にサムタイムズでも、新しいお客様から「未公開物件はありますか?」と聞かれることが時々あります。

ちなみにサムタイムズでは、未公開物件の取り扱いはありません。

その理由をこの後、解説していきたいと思います。

未公開物件って何?

不動産業界で正式に定義されているわけではありませんが、一般的にはどこにも公開されていない、その不動産会社だけが持っている物件情報のことを未公開物件や非公開物件と言われています。

未公開物件って本当に存在するの?

上記の定義に照らし合わせると、未公開物件は確かに存在するといえます。

というのも、お家を売りたい(貸したい)お客様が不動産会社に「この家を売りたい(貸したい)のですが・・・」と相談しに行きますが、その瞬間だけはその売主さんとその不動産会社しかその情報を知らないので、その時点ではその物件は「未公開物件」ということができます。

しかしながら、その後は、その不動産会社が自社のホームページやSUUMO等のサイトに物件情報を掲載するので、その物件は未公開物件ではなくなってしまいます。

つまり、未公開物件である時間は本当はとっても短く、物件数もそんなに多くないはずです。

未公開物件と自分の希望条件がマッチングする確率は低い

お伝えした通り、未公開物件は確かに世の中には存在するものの、件数はすごく少ないはずなので、仮に本当の未公開物件に出会えたとしても、その物件が自分の求める希望条件にピッタリ合致する確率は非常に低いといえます。

「未公開物件=非常に条件の良いお宝物件」ということではありませんので・・・

もちろん、ずっと待ち続けていれば自分の希望条件に合う物件が出てくる可能性は0ではありませんが、そんな条件の良い物件は、他にも狙っている人がたくさんいるはずです。

自分の手元に回ってくるのに、どれだけの期間がかかるでしょうか・・・

よくサムタイムズのお客様からも「レインズに載っている物件は売れ残りなんですよね?」と聞かれますが、けっしてそんなことはありません。

売れ残ってしまっている物件も掲載されているのは事実ですが、サムタイムズのほとんどのお客様はレインズに掲載されている物件を購入いただき、素敵にリノベーションして、楽しく暮らしていただいています!

リノベーションでこんな素敵になったお住まいも、元々はちゃんとレインズに掲載されていました。

「レインズに載っている物件は売れ残り」というフレーズは、未公開物件をウリにしている不動産会社の謳い文句なので、鵜呑みにしないように気をつけましょう。

未公開物件◯百件あります!は嘘!?

時々、不動産会社さんのホームページなどで「未公開物件が◯百件あります!」などとアピールされていることがありますが、お伝えした通り、基本的には未公開物件の情報を何百件も持っているなんてことは絶対にあり得ません。

未公開物件であるタイミングは非常に短いので、よほど大きな会社でない限り、何百件も未公開物件の情報を持っているはずはないのです。

おそらくそういった会社さんは、未公開物件のことを「会員登録しないと閲覧できない物件情報」とこじつけて過剰にアピールされているものと思われます。

確かに、会員登録していない方は閲覧できない物件=未公開物件?と捉えられなくも無いですが・・・(どちらかというと「非公開物件」の方が正しいですよね)

実際にサムタイムズのお客様でも、そのような会社さんのWEBサイトのURLなどをメールで送ってくださって、「この物件、未公開物件と書いているのですが、サムタイムズさんでご紹介いただくことはできないでしょうか?」と聞かれることがありますが、実際にお調べしてみるとレインズ(不動産会社だけが閲覧できる物件情報サイト)に普通に掲載(公開)されていることがほとんどです。

もしくは、「他社には紹介できません」と、囲い込まれているかのどちらかです。

本当の未公開物件を持っている会社もある

未公開物件である時間はすごく短いとお伝えしましたが、実は、長期的に世の中に公開されていない未公開物件情報を持っている不動産会社も存在します。

それはどんな会社かというと、売主さんに内緒でずっと物件情報をレインズやSUUMOなどに掲載しない会社です。

恐ろしい話ですが、不動産会社は自分で買主さんを見つけてきた場合、売主さんからも買主さんからも仲介手数料をいただけるので、売上高が2倍になります。

これを不動産業界では「両手取引」といいます。
(誠実に仲介を行った結果、両手取引になること自体はけっして悪いことではありません)

実は大きな会社も含め、こういった行為(囲い込みと言います)を行っている会社は驚くほど多いのです。

囲い込みについては以下の記事で詳しく書いていますので、よろしければお読みください。

不動産業界の闇〜囲い込みとは何か〜

未公開物件は不誠実なことでもある

物件を探している方からすると「未公開物件」は非常に魅力的に感じます。

誰も知らない物件情報ですから、「掘り出し物感」がたっぷりですよね。

しかしながら、一度、売主さん側の気持ちを想像してみてください。

自分の家が「未公開物件」にされていたら、良い気持ちにはならないと思いませんか?

当然のことですが、売主さんはできるだけ「早く・高く売りたい」ので、より多くの方に物件情報を公開し、購入希望者を広く募りたいというのが普通の心情かと思います。

もちろん、結果的に素敵な買主さんに希望の価格で購入していただくことができれば良いですが、なかには自分の知らないうちに勝手に自分の家を未公開にされて、どこにも物件情報を掲載してもらえず、掲載されていたとしても他社のお客様からの内見希望を適当な嘘をついて断り、なかなか売れない・・・というケースも多々あります。

こんなに恐ろしいことが、不動産業界では日常的に行われています。

信じられないですよね・・・

どうすれば防げる?

では、今、ご自宅の売却を検討されている方はどうすれば良いのでしょうか?

自分の大切な資産を守るために、悪質な不動産会社に売却活動を依頼してしまうことのないように、気をつけるべきポイントをお伝えします。

◎ 未公開物件をアピールしている会社は避ける

上述の通り、未公開物件をウリにしている会社は、自分の家も未公開にされてしまう可能性がありますので、そういった会社に売却依頼をするのはオススメできません。

ホームページなどを確認すればすぐにお分かりいただけると思います。

◎ レインズに掲載されているか必ず確認する

基本的に世の中の不動産会社はレインズという、不動産会社のみが閲覧できる物件サイトの情報をもとに、お客様に物件をご紹介しています。

このレインズに物件情報が掲載されていないと、他社から購入希望者を募ることはできません。

ちゃんと自分の物件がレインズに掲載されているか、不動産会社の担当者に確認するとともに、もし依頼をしてしばらく経つのに、内見の依頼が全然入らなかったりその不動産会社のお客様ばかり連れて来るようであれば、囲い込みをされている可能性が高いです。

通常、他社のお客様をご案内する時には、その不動産会社の担当者も内見に同席します。内見時に自分が売却を依頼している不動産会社の担当者しかいなければ、そのお客様はその会社のお客様ということになります。

どこか信頼できそうな他の不動産会社に「◎◎マンション/◎◎万円という物件の売主なのですが、レインズに掲載されていますか?」と電話などで聞いてみましょう。

「掲載は無いです」と言われたら、残念ながら「アウト」です。

依頼している不動産会社をすぐに変更することを強くオススメします。

レインズに掲載があったとしても、他社からの問い合わせを断るような会社もありますので、不安な場合は「内見を受け付けているかどうかも確認していただけますか?」と確認してみましょう。

内見を断られる時によく言われる理由が「売主さんがコロナを気にしていて・・・」とか「お部屋が片付いてから内見を受け付けてほしいと言われている」とか「売主さんから弊社のお客様しか案内させないでほしいと言われている」などです。

身に覚えのない理由で、他社さんからの内見希望を断っていたとすると、本当に恐ろしい話ですよね・・・

もちろん、サムタイムズでもお調べすることは可能ですので、遠慮なくご依頼ください。

◎ SUUMOに載っている=安心ではない

SUUMOに載っているから囲い込みはされていないと思い込むのもよくありません。

SUUMOに掲載していても、レインズに掲載されていないケースはたくさんあります。

レインズに載っていなくてSUUMOだけに掲載されているような物件は、他社から問い合わせが来ても「紹介できません」「レインズに載ってから問い合わせください〜」と、ぶっきらぼうに断られることが多いのです。

◎ 値下げの提案や業者買取を勧めて来る不動産会社にも注意

値下げの提案は普通に行われることではありますが、全然内見が入らずに、「そろそろ◎万円下げましょう」と、頻繁に値下げの提案をしてくる不動産会社にも注意が必要です。

とにかく多くの不動産会社は「両手取引」を目指しています。

仮に売主さんが100万円値下げしたところで、不動産会社がお客様からいただく仲介手数料は約3%なので、3万円ほどしか下がりません。

それであれば、囲い込みをして、どんどん売主さんに値下げさせることができれば、いつかは両手取引になるお客様に購入していただけると企んでいる不動産会社の営業マンもとても多いです。

また、「◎◎株式会社」という買取業者が「今なら◎◎万円で買い取ってくれる」と言ってます。このまま内見が入らなかったら困りますよね。このタイミングで売っちゃった方が良いですよ。◎◎株式会社なら現金一括ですぐに買ってくれますよ。リフォームしてから売ってくれるので部屋が汚れていても、荷物が沢山残っていても安心ですよ。などと、しくこく買取業者への売却を勧めてくる不動産会社にも注意が必要です。

その不動産会社は買取業者に物件を売却すると、その買取業者からも仲介手数料をいただけるので、簡単に「両手取引」が実現できるのです。

もちろん、買取業者に売却するメリットもありますので、買取業者への売却自体は全く悪いことではありませんが、そればかり提案してくるような担当者は誠実とはいえません。

まとめ

数は多くは無いですが、世の中には確かに「未公開物件」は存在します。

しかしながら、この未公開物件の裏には、悪い不動産会社に騙されてしまっている売主さんもたくさんいることを忘れてはなりません。

未公開物件が希望の条件と一致する可能性は0ではありませんが、非常に低いです。

未公開物件が出てくるのを待つだけではなく、レインズに掲載されている物件も含め、幅広く物件を探すことが、理想の物件に出会うための近道です。

リノベーションをすれば、お部屋の中は限りなく100点満点に近づけていただくことはできます!

お住まいの売却を検討されている方は、しっかりとご自身の目で、信頼できる不動産会社を見極められるようになっていただきたいと思います。

ちなみに、冒頭でもお伝えした通り、サムタイムズは未公開物件の取り扱いはありません。

それは、お客様の利益を最優先として考えており、物件の情報は全て、すぐにレインズに「公開」し、多くの不動産会社から購入希望者を募っているからです。